今回、行橋別府100㎞ウォークに参加し、無事完歩してきました。なかなかない経験なので、忘れないうちに書き留めておこうと思います。制限時間は26時間。
12:48 0.00㎞ スタート
混雑を避けるため、1分開門して2分閉門のウェーブスタート&目標時間が短い人からスタートするため、12時のスタートは観客気分で応援。みんなすごいスピードでスタートしていきます。参加者は4千人以上いるため、境内に入れたのは12:30頃。そこから延々列を進み、12:48のスタートとなりました。

体力温存のため最初は抑え目に歩こうと考えていたのですが、すぐに河川敷の広い道に出て、ペースも全体的に速かったので、それにつられて普段の速さで歩いてしまいます。

2.9㎞の沈下橋と8.8㎞の砂浜の階段で少し渋滞した以外は快調に進みます。
この日は曇りで日差しが無く、とても歩きやすかったです。
15:31 14.7㎞ 築城公園
築城基地の横を通って築城公園に到着。コカコーラの協力で、ペットボトル飲料が100円で売られています。多くの人が休憩していますが、まだ疲れを感じなかったのでアクエリアスを購入したのみで通過。ここから4㎞ほど国道の狭い歩道を2列で進みます。
16:30 20.0㎞ 浜の宮大橋
水かアクエリアスの給水ができるとのことで、空ペットボトル2本にアクエリアスを入れてもらいます。まだまだ元気ですが、先のことを考えここで初めての休憩を5分ほど取りました。この先はずっと幹線道路沿いに進んでいきます。
19:10 35㎞弱 山国川
30㎞くらいまでは追い越されるよりも、追い越すことの方が多かったのですが、このあたりからペースが落ちてきて追い越されることが多くなります。既に日は落ちて真っ暗の中、ようやく大分県に入りました。中津駅の第一CPまでもうすぐだったのですが、CPは混んでいるだろうと思い、山国川を渡ってすぐのコンビニで弁当を買って食べました。
19:40 36.0㎞ 中津駅(第一CP)
計測地点を通過し、梅干しとバナナをもらいました。駅の軒下には大量の参加者が休んでおり、座る余地はほとんどありません。
手前のコンビニで休憩して正解でした。中津の市街地は信号の間隔が短く、頻繁に赤信号にあたるため、ちょっともどかしく思いながら進みます。
20:30 40.5㎞ TOTO中津工場
ウォーキング参加者のために、工場のトイレ、休憩場所、お茶、飴などを提供していただいてます。多くの社員の方が誘導や応援に当たられており、頭が下がります。ここで数分休憩し、靴下を交換、トイレを使わせていただき、温かいお茶で体を温めました。
21:40 45.8㎞ うどんウエスト
宇佐市に入り、国道10号に合流。ここまで半袖シャツ1枚でいたのですが、寒さを感じてきたので、下に長袖のコンプレッションウェアを着ました。
30㎞程度なら何度か歩いたことはあるのですが、40㎞以上歩いたのは人生で数回のみ。今回に向けての練習でも45㎞が最長だったので、ここからは未知の世界です。足に疲れが出てきており、余り立ち止まると動きたくなくなる気がしていたので、着替えのみで出発します。
22:20? 48.3㎞ 宇佐別府道路分岐
足の疲れによりスピードが上がらず、ほとんどの人にさっそうと抜かれてしまいます。
普段の散歩や登山では人に追い越されることがほとんどないのに、高齢者や若い女性にも抜かれていくので、若干屈辱的な気持ちになります。しかもまだ半分も歩いておらず、完歩できるのかと不安になってきます。

56.3km 宇佐神宮前
0:40 58.4㎞ ローソン
足の疲れが痛みになってきて、足の裏が着地時に痛むようになってきました。特にかかとがひどく、スピードもガタ落ちです。
この先17㎞位コンビニがないとのことだったので、ここで食事をとっておきます。カロリーが必要だと思い、普通の弁当を食べましたが、後で思えばここでしっかり食べてしまったことが、この先の眠気の原因だったのだろうと思います。
1:30 61.5㎞ 郷の駅宇佐(第二CP)
宇佐市に入ってから、延々歩き続け、宇佐駅を過ぎてもなかなか見えてこなかった第二CPにようやく到着。ここでも梅干しとお茶をいただきます。
CPに着くまでの間、足の痛みがひどいのに残り40㎞も歩けるのだろうか、リタイアするかどうかを延々考えていましたが、制限時間までは2時間以上あるし、まだなんとか歩けているのだから、頑張ろうと自分に言い聞かせます。
靴下を脱いで足をマッサージしていると、両足の小指に肉刺を発見。いままで肉刺ができたことがほとんどなく、対処法を聞いたことはあったものの、実践したことがないため、そのまま歩き続けることにします。休憩10分ほどで出発。
10分も休憩してしまうと歩きだしは足が歩き方を忘れてしまったかのように全く動かなく、数分歩いてようやくまともに歩けるようになります。
CPを出ると長い上り坂。100㎞ウォークのコースはここまではほぼ平坦な道だったのですが、ここから国東半島の付け根を縦断するため、3つの峠越えになります。この立石峠の上り道が辛さの第一のピーク。足の痛みがひどくなり、また、周辺に建物がない真っ暗な峠道を進むためか、はたまた先ほど弁当をしっかり食べたせいか、眠気が襲ってきて、歩きながら何度も寝てしまいそうになります。また、参加者は安全のため後方に青く点滅するバッジをつけているのですが、それが上の方までずっと続いているのが見え、あんなに上らなければいけないのかと、絶望的な気持ちも味わいます。リタイア者を運ぶバスが何台も通り過ぎていき、リタイアの選択をするだけであのバスに乗せてもらえると思うと、何度リタイアしたいと思ったかわかりません。
4㎞以上続く登り道をなんとか上りきった先の道端に少し広いコンクリート敷のスペースがあり、何人か倒れこんで寝ていました。眠気の限界だったので自分もそこで寝ることにします。
30分ほど寝た3:40分頃、雨粒が顔に当たり目が覚めます。眠気も感じなくなったので、すぐに出発。肉刺のせいで歩きだしはとてもつらいですが頭はすっきりしました。この時の雨は本降りにはならず、30分もしないうちに止んだと思います。
4:00? 70.1㎞ 日伸建設工業
日伸建設工業から山香休憩所までの4.9㎞が辛さの第二のピークでした。足の裏は痛み続けて、歩みは非常に遅い上に、1㎞以上は連続して歩けず、休憩のために座るのも立つのも膝が痛い。眠気も再び襲ってきて、重いまぶたを上げるのにも力がいりました。
さっきも寝ていたので、また寝るのには抵抗がありました。寝ても体力が回復せず、今のペース以下しか出ないのであれば、時間内にゴールできないかもしれない…。まだ多くの人が歩いているけど、寝てしまったら誰もいない中歩かなければいけないかもしれない…。しかし、眠気には勝てず、朝になれば眠気もなくなり、ペースが元に戻ることを願い、道端で30分ほど寝ました。
4:50頃目が覚めると、あたりは薄明るくなり、眠気も消えています。幸いまだ多くの人が歩いている足音が聞こえます。まだ大丈夫、頑張ろうと歩き始めました。ちょうど線路沿いを歩いており、そろそろ始発のソニックの時間かなと思っていたら、踏切が鳴り出します。なんとやってきたのは下りの貨物。6時前に西大分着の便です。ここで貨物が見られたことに嬉しくなり、応援してもらった気になりました。その直後には始発ソニックが通過。席が2-3割埋まる程度でしょうか。すでにゴールしたウォーカーも乗っていたことでしょう。
6:10 75.0㎞ 山香休憩所
ようやく3分の1です。ここでぜんざいをいただきました。周囲はアスファルトの上で死んだように寝る人の山。目の前にはリタイア受付があり、何人かがリタイアを申し出ています。
自分も足の裏の痛みがひどい状況で、残り25㎞あることに絶望的な気持ちを感じながらも、まだ歩けているのだから頑張ろうと思い、すぐに出発。しかし2㎞と続けて歩くことはできません。膝は特に問題なかったので、足の裏の痛みに早く慣れたい、痛覚を感じなくなってほしいと願いながら歩きます。状況は変わるかもと思い、靴下を履き替えます。肉刺が少し大きくなっているような…。
7:00頃? 78.4㎞ 七曲り入口
いろんな人のブログで、最大の難関と書かれている七曲り峠。78㎞も歩いてきた状況で登山道のような急坂を上ることになります。
この区間用に杖も貸し出されています。結構急な坂であるため、逆に足裏への負担が軽く、またしばしば登山をしていることもあり、50㎞以降の後半では最速ペースで歩くことができ、前の人をどんどん追い越せました。上り坂をこんなに楽に感じることがあるとは。しかし、登りは長くは続かず、その先には下りがあります。下り坂は踏ん張る力が必要でどうしても足の裏に負担がかかります。延々と続くように感じる下り坂がとてもつらかったです。
さらには、七曲り峠を上り始めたころから雨が降りだし、下りでは本降りに。天気予報では晴れや曇りで降水確率もそれほど高くなかったので、荷物が重くなる雨具は持ってきていません。ただひたすら歩き続けます。
8:15 82.5㎞ セブンイレブン赤松店
七曲り峠を下り、再び国道を歩いている間に幸い雨は上がりました。しばらく進んで最後の峠、赤松峠です。2㎞の上り坂が続きます。国道の坂であり、登山道ほど急な坂ではないので、足への負担は平地より少し楽な程度で、スピードは上がりません。
30分で頂上に到着し下ります。さきほどよりはなだらかな下り坂ですが、それでも足への負担は大きく、ゆっくりゆっくりと下り、大勢に抜かれます。それでも着実に前には進んでおり、85kmを過ぎたこの辺でようやく完歩できそうかなという気持ちが出てきました。
9:25 87.3㎞ 日出町保健福祉センター(第三CP)
スープと梅干しをいただいて、小休憩。休憩時は肉刺予防も兼ねて、毎回靴と靴下を脱いで足をほぐすようにしてますが、山香休憩所の先で靴下を替えた後は、肉刺がどうなっているかを見て歩く気力をなくしてしまうのが怖く、靴下までは脱げませんでした。大勢の人が寝転んで休んでいますが、あまり休憩すると辛くなるので、10分もせずにまた歩き出します。歩き出すときは肉刺がまた大きくなっている気がして、歩き方がひどいのですが、数分すると、肉刺が歩き方になじんでそれほど痛みを感じなくなります。
9:50 88.4㎞ ローソン
空腹は感じませんが、最後まで歩くエネルギーを補給するため、朝食におにぎり3個を食べます。残りは約12㎞で制限時間までは約5時間。2.5㎞/h以上で歩けば間に合うわけで、時間内完歩はほぼ確実かなと思いはじめます。しかしここからの道のりがさらに苦しいものでした。
残り10㎞を切ってから、足の裏、かかとの痛みはますますひどくなり、気力でなんとか1㎞は歩きますが、それ以上はとても無理です。そして肉刺が大きくなっているので、歩き出すのが本当につらい。かかとは休憩しろというが、小指にできている肉刺は歩き続けろという。長く休憩すると本当に歩き出せなくなりそうで、1㎞毎に数分休憩を繰り返します。天候も晴れてきて、強い日差しが当たるようになり、ますます体力が削られます。
残り5㎞からは1㎞ごとにカウントダウンの表示があるのですが、残り3㎞になっても、この時のペースではあと1時間かかるわけで、数字が減っていることよりも、あと1時間も歩かなければならないということを強く認識してしまい、苦しかったです。
13:30 100.7㎞ ゴール

残り1㎞を切ってからも、延々と続くように感じられた道のりですが、ようやくゴール地点が見えてきました。スタッフの方や、先に完歩された方、そして一般の方から拍手とともにお疲れ様~と声をかけていただき、24時間4?分で無事時間内にゴールすることができました。ゴールまでの過酷な道中を思うと、無事ゴールできた感動で涙がこみ上げてきます。恥ずかしいので、必死にこらえていましたが。ここまで痛みつけられて、これほど感動した経験は今までにありません。何度も参加する人の気持ちもわかる気がします。
今のところまた参加しようという気にはなっていませんが、もしリベンジする機会があるなら、最初は意識してスピードを抑え、また、足裏への負担を軽減させるため、靴下2枚履きにしたりインソールを準備して臨みたいと思います。
最後にこのような機会をつくっていただき、道中夜中にまでサポート、応援していただいたスタッフのみなさんに心から感謝します。
12:48 0.00㎞ スタート
混雑を避けるため、1分開門して2分閉門のウェーブスタート&目標時間が短い人からスタートするため、12時のスタートは観客気分で応援。みんなすごいスピードでスタートしていきます。参加者は4千人以上いるため、境内に入れたのは12:30頃。そこから延々列を進み、12:48のスタートとなりました。

体力温存のため最初は抑え目に歩こうと考えていたのですが、すぐに河川敷の広い道に出て、ペースも全体的に速かったので、それにつられて普段の速さで歩いてしまいます。

2.9㎞の沈下橋と8.8㎞の砂浜の階段で少し渋滞した以外は快調に進みます。
この日は曇りで日差しが無く、とても歩きやすかったです。
15:31 14.7㎞ 築城公園
築城基地の横を通って築城公園に到着。コカコーラの協力で、ペットボトル飲料が100円で売られています。多くの人が休憩していますが、まだ疲れを感じなかったのでアクエリアスを購入したのみで通過。ここから4㎞ほど国道の狭い歩道を2列で進みます。
16:30 20.0㎞ 浜の宮大橋
水かアクエリアスの給水ができるとのことで、空ペットボトル2本にアクエリアスを入れてもらいます。まだまだ元気ですが、先のことを考えここで初めての休憩を5分ほど取りました。この先はずっと幹線道路沿いに進んでいきます。
19:10 35㎞弱 山国川
30㎞くらいまでは追い越されるよりも、追い越すことの方が多かったのですが、このあたりからペースが落ちてきて追い越されることが多くなります。既に日は落ちて真っ暗の中、ようやく大分県に入りました。中津駅の第一CPまでもうすぐだったのですが、CPは混んでいるだろうと思い、山国川を渡ってすぐのコンビニで弁当を買って食べました。
19:40 36.0㎞ 中津駅(第一CP)
計測地点を通過し、梅干しとバナナをもらいました。駅の軒下には大量の参加者が休んでおり、座る余地はほとんどありません。
手前のコンビニで休憩して正解でした。中津の市街地は信号の間隔が短く、頻繁に赤信号にあたるため、ちょっともどかしく思いながら進みます。
20:30 40.5㎞ TOTO中津工場
ウォーキング参加者のために、工場のトイレ、休憩場所、お茶、飴などを提供していただいてます。多くの社員の方が誘導や応援に当たられており、頭が下がります。ここで数分休憩し、靴下を交換、トイレを使わせていただき、温かいお茶で体を温めました。
21:40 45.8㎞ うどんウエスト
宇佐市に入り、国道10号に合流。ここまで半袖シャツ1枚でいたのですが、寒さを感じてきたので、下に長袖のコンプレッションウェアを着ました。
30㎞程度なら何度か歩いたことはあるのですが、40㎞以上歩いたのは人生で数回のみ。今回に向けての練習でも45㎞が最長だったので、ここからは未知の世界です。足に疲れが出てきており、余り立ち止まると動きたくなくなる気がしていたので、着替えのみで出発します。
22:20? 48.3㎞ 宇佐別府道路分岐
足の疲れによりスピードが上がらず、ほとんどの人にさっそうと抜かれてしまいます。
普段の散歩や登山では人に追い越されることがほとんどないのに、高齢者や若い女性にも抜かれていくので、若干屈辱的な気持ちになります。しかもまだ半分も歩いておらず、完歩できるのかと不安になってきます。

56.3km 宇佐神宮前
0:40 58.4㎞ ローソン
足の疲れが痛みになってきて、足の裏が着地時に痛むようになってきました。特にかかとがひどく、スピードもガタ落ちです。
この先17㎞位コンビニがないとのことだったので、ここで食事をとっておきます。カロリーが必要だと思い、普通の弁当を食べましたが、後で思えばここでしっかり食べてしまったことが、この先の眠気の原因だったのだろうと思います。
1:30 61.5㎞ 郷の駅宇佐(第二CP)
宇佐市に入ってから、延々歩き続け、宇佐駅を過ぎてもなかなか見えてこなかった第二CPにようやく到着。ここでも梅干しとお茶をいただきます。
CPに着くまでの間、足の痛みがひどいのに残り40㎞も歩けるのだろうか、リタイアするかどうかを延々考えていましたが、制限時間までは2時間以上あるし、まだなんとか歩けているのだから、頑張ろうと自分に言い聞かせます。
靴下を脱いで足をマッサージしていると、両足の小指に肉刺を発見。いままで肉刺ができたことがほとんどなく、対処法を聞いたことはあったものの、実践したことがないため、そのまま歩き続けることにします。休憩10分ほどで出発。
10分も休憩してしまうと歩きだしは足が歩き方を忘れてしまったかのように全く動かなく、数分歩いてようやくまともに歩けるようになります。
CPを出ると長い上り坂。100㎞ウォークのコースはここまではほぼ平坦な道だったのですが、ここから国東半島の付け根を縦断するため、3つの峠越えになります。この立石峠の上り道が辛さの第一のピーク。足の痛みがひどくなり、また、周辺に建物がない真っ暗な峠道を進むためか、はたまた先ほど弁当をしっかり食べたせいか、眠気が襲ってきて、歩きながら何度も寝てしまいそうになります。また、参加者は安全のため後方に青く点滅するバッジをつけているのですが、それが上の方までずっと続いているのが見え、あんなに上らなければいけないのかと、絶望的な気持ちも味わいます。リタイア者を運ぶバスが何台も通り過ぎていき、リタイアの選択をするだけであのバスに乗せてもらえると思うと、何度リタイアしたいと思ったかわかりません。
4㎞以上続く登り道をなんとか上りきった先の道端に少し広いコンクリート敷のスペースがあり、何人か倒れこんで寝ていました。眠気の限界だったので自分もそこで寝ることにします。
30分ほど寝た3:40分頃、雨粒が顔に当たり目が覚めます。眠気も感じなくなったので、すぐに出発。肉刺のせいで歩きだしはとてもつらいですが頭はすっきりしました。この時の雨は本降りにはならず、30分もしないうちに止んだと思います。
4:00? 70.1㎞ 日伸建設工業
日伸建設工業から山香休憩所までの4.9㎞が辛さの第二のピークでした。足の裏は痛み続けて、歩みは非常に遅い上に、1㎞以上は連続して歩けず、休憩のために座るのも立つのも膝が痛い。眠気も再び襲ってきて、重いまぶたを上げるのにも力がいりました。
さっきも寝ていたので、また寝るのには抵抗がありました。寝ても体力が回復せず、今のペース以下しか出ないのであれば、時間内にゴールできないかもしれない…。まだ多くの人が歩いているけど、寝てしまったら誰もいない中歩かなければいけないかもしれない…。しかし、眠気には勝てず、朝になれば眠気もなくなり、ペースが元に戻ることを願い、道端で30分ほど寝ました。
4:50頃目が覚めると、あたりは薄明るくなり、眠気も消えています。幸いまだ多くの人が歩いている足音が聞こえます。まだ大丈夫、頑張ろうと歩き始めました。ちょうど線路沿いを歩いており、そろそろ始発のソニックの時間かなと思っていたら、踏切が鳴り出します。なんとやってきたのは下りの貨物。6時前に西大分着の便です。ここで貨物が見られたことに嬉しくなり、応援してもらった気になりました。その直後には始発ソニックが通過。席が2-3割埋まる程度でしょうか。すでにゴールしたウォーカーも乗っていたことでしょう。
6:10 75.0㎞ 山香休憩所
ようやく3分の1です。ここでぜんざいをいただきました。周囲はアスファルトの上で死んだように寝る人の山。目の前にはリタイア受付があり、何人かがリタイアを申し出ています。
自分も足の裏の痛みがひどい状況で、残り25㎞あることに絶望的な気持ちを感じながらも、まだ歩けているのだから頑張ろうと思い、すぐに出発。しかし2㎞と続けて歩くことはできません。膝は特に問題なかったので、足の裏の痛みに早く慣れたい、痛覚を感じなくなってほしいと願いながら歩きます。状況は変わるかもと思い、靴下を履き替えます。肉刺が少し大きくなっているような…。
7:00頃? 78.4㎞ 七曲り入口
いろんな人のブログで、最大の難関と書かれている七曲り峠。78㎞も歩いてきた状況で登山道のような急坂を上ることになります。
この区間用に杖も貸し出されています。結構急な坂であるため、逆に足裏への負担が軽く、またしばしば登山をしていることもあり、50㎞以降の後半では最速ペースで歩くことができ、前の人をどんどん追い越せました。上り坂をこんなに楽に感じることがあるとは。しかし、登りは長くは続かず、その先には下りがあります。下り坂は踏ん張る力が必要でどうしても足の裏に負担がかかります。延々と続くように感じる下り坂がとてもつらかったです。
さらには、七曲り峠を上り始めたころから雨が降りだし、下りでは本降りに。天気予報では晴れや曇りで降水確率もそれほど高くなかったので、荷物が重くなる雨具は持ってきていません。ただひたすら歩き続けます。
8:15 82.5㎞ セブンイレブン赤松店
七曲り峠を下り、再び国道を歩いている間に幸い雨は上がりました。しばらく進んで最後の峠、赤松峠です。2㎞の上り坂が続きます。国道の坂であり、登山道ほど急な坂ではないので、足への負担は平地より少し楽な程度で、スピードは上がりません。
30分で頂上に到着し下ります。さきほどよりはなだらかな下り坂ですが、それでも足への負担は大きく、ゆっくりゆっくりと下り、大勢に抜かれます。それでも着実に前には進んでおり、85kmを過ぎたこの辺でようやく完歩できそうかなという気持ちが出てきました。
9:25 87.3㎞ 日出町保健福祉センター(第三CP)
スープと梅干しをいただいて、小休憩。休憩時は肉刺予防も兼ねて、毎回靴と靴下を脱いで足をほぐすようにしてますが、山香休憩所の先で靴下を替えた後は、肉刺がどうなっているかを見て歩く気力をなくしてしまうのが怖く、靴下までは脱げませんでした。大勢の人が寝転んで休んでいますが、あまり休憩すると辛くなるので、10分もせずにまた歩き出します。歩き出すときは肉刺がまた大きくなっている気がして、歩き方がひどいのですが、数分すると、肉刺が歩き方になじんでそれほど痛みを感じなくなります。
9:50 88.4㎞ ローソン
空腹は感じませんが、最後まで歩くエネルギーを補給するため、朝食におにぎり3個を食べます。残りは約12㎞で制限時間までは約5時間。2.5㎞/h以上で歩けば間に合うわけで、時間内完歩はほぼ確実かなと思いはじめます。しかしここからの道のりがさらに苦しいものでした。
残り10㎞を切ってから、足の裏、かかとの痛みはますますひどくなり、気力でなんとか1㎞は歩きますが、それ以上はとても無理です。そして肉刺が大きくなっているので、歩き出すのが本当につらい。かかとは休憩しろというが、小指にできている肉刺は歩き続けろという。長く休憩すると本当に歩き出せなくなりそうで、1㎞毎に数分休憩を繰り返します。天候も晴れてきて、強い日差しが当たるようになり、ますます体力が削られます。
残り5㎞からは1㎞ごとにカウントダウンの表示があるのですが、残り3㎞になっても、この時のペースではあと1時間かかるわけで、数字が減っていることよりも、あと1時間も歩かなければならないということを強く認識してしまい、苦しかったです。
13:30 100.7㎞ ゴール

残り1㎞を切ってからも、延々と続くように感じられた道のりですが、ようやくゴール地点が見えてきました。スタッフの方や、先に完歩された方、そして一般の方から拍手とともにお疲れ様~と声をかけていただき、24時間4?分で無事時間内にゴールすることができました。ゴールまでの過酷な道中を思うと、無事ゴールできた感動で涙がこみ上げてきます。恥ずかしいので、必死にこらえていましたが。ここまで痛みつけられて、これほど感動した経験は今までにありません。何度も参加する人の気持ちもわかる気がします。
今のところまた参加しようという気にはなっていませんが、もしリベンジする機会があるなら、最初は意識してスピードを抑え、また、足裏への負担を軽減させるため、靴下2枚履きにしたりインソールを準備して臨みたいと思います。
最後にこのような機会をつくっていただき、道中夜中にまでサポート、応援していただいたスタッフのみなさんに心から感謝します。
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